暗闇の中
小さなランタンの光を頼りに
歩いていた。
この光を持っている限り
僕が道に迷う事はない。
そんな自信はある。
でも、僕の光は細く頼りなく…
周りを照らせば 僕が闇に沈み
僕を照らせば 周りが闇に沈む。
どちらか一方しか照らす事ができない
…小さな「ともしび」。
何にしても僕は
闇の中でしか物の有り様を見る事が出来ない。
闇の住人。
見通せない不安。
手探りで、シッカリした足取りでは
歩けない、もどかしさ。
陽光の下は眩しくて
光を追い続ける事は出来ない。
目が眩み何も見えなくなるのだから
闇の中に居るのと同じだ。
強すぎる光の中に身を置く事は出来ても
先には進めない。
…
でも…。
そうだね。
陽光を直視しなければいい。
後ろ向きに歩くのは
悪くない。
僕らしいし…。
歩きづらいのは変わりないけど
自分の落とした影の中では
全てが見わたせる。
君の明るい笑顔も
支えてくれる手も
背中に感じる光の暖かさは
僕を安らかな気持ちにさせてくれる。
…悪くはない。
闇の中では小さな「ともしび」を
光の中では背中の「ぬくもり」を
頼りに歩いて行けば
迷わない。
僕に迷いはない。
頼りない足取りも支えてくれる手があれば
少し心強いしね。
2005/02/21・ユミチャン作詩
読み返してみたら
敦盛チックになっていました。
…私の中で
イメージが混ざっているのか!!
タロットの(9)が「隠者」なの。
弁慶は「隠者」のイメージだなと
思ったです。